特定非営利活動法人 日本防火技術者協会

日本防火技術者協会は、SFPEの日本支部です

SFPE

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2023年03月24日

理事長就任のご挨拶

 

特定非営利活動法人 日本防火技術者協会
理事長 関澤  愛(東京理科大学)
  
私は、2023年3月1日に開催されたNPO法人日本防火技術者協会(JAFPE)の理事会において理事長に選出され、このたび就任致しました。あわせて米国防火技術者協会(SFPE)日本支部の支部長の責も負うことになりました。前任の福井潔氏の優れたリーダーシップや運営手腕に学び、また会員の皆様のご協力を得ながら、両組織の発展のために努力する所存であります。
日本防火技術者協会は、2003年6月の設立から今年で早20周年を迎えました。この間、会員数も設立当初の40名弱から現在の157名へと順調に増え、種々のセミナーや施設見学会の開催、アジア・オセアニア支部との交流会のほか、防火技術者の職能WG、エレベータ避難WG、高齢者施設や保育施設の火災安全性検討WG他など会員の要望に応えるべく恒常的にWG活動を継続してまいりました。さらに、建築基準法の防火規制の改正に際しては、本協会としてパブリックコメントを提出するなど、防火技術者の職能集団としての社会的発信にも取り組んできました。
私は、これまでの活動と成果を受け継ぎ、今後の更なる発展に向けて取り組んで行きたいと考えています。

▶︎理事長就任のご挨拶

2023年03月07日

第3回アジア・オセアニア支部WEB会議を開催しました

第3回のアジア・オセアニア支部WEB会議が2月10日に開催されました。
議事の概要は下記の通りです。
・各支部の状況報告
・日本支部からプレゼンテーション「日本の最新の防火技術に基づく木造耐火建築」
2022年に見学会を実施したPort Plusと住友林業つくば研究所新棟の概要紹介と、
 背景となった防火技術、法的枠組みなどの紹介。
・オーストラリア支部からプレゼンテーション
「木造建物の火災安全 オーストラリアでの事例と最新情報」
 オーストラリアでの木造耐火建築物の事例紹介とその背景となっている技術や許認可手続きに関する紹介
オーストラリアのプレゼンテーションはオーストラリアでの木造耐火建築物の状況や、州によって違いのある許認可手続きなどが紹介され、興味深いものでした。
会議の様子や各プレゼンは下記のURLからYouTube 動画として見ることができるので是非ご覧ください。 https://youtu.be/N7AcENxC7_o

2023年02月17日

2023年の総会が2月7日にオンラインで開催されました

日本防火技術者協会2022年の総会が、45名弱の参加により、2月7日にオンラインで開催されました。委任状を含んだ参加者数は過半を超え、総会は成立しました。
総会議案の2022年度の活動方針と決算、2023年度の活動予定と予算について説明、審議頂き、いずれの議案も可決されました。
総会の最後には、昨年、JAFPE防火技術者の認定を受けた榎本満帆さんへの認定証の授与式を行いました。
総会の後に「文化財としての価値あるオフィスビルの木造による増築及び改修」をテーマとしたケ-ススタディの紹介がありました。内容は、2022年3月にオンラインで開催されたSFPE主催の国際会議で発表した日本チームのケ-ススタディです。
 

2022年11月28日

住友林業研究所新棟の見学会を開催しました

当教会主催で11月17日(木)に3階建ての木造耐火建築物である住友林業研究所新棟の見学会を開催しました。この建物は2020年にオンライン研修会で紹介させて頂いたものですが、今回住友林業さんの御好意で見学会を実施することになりました。新型コロナの関係で参加者は13名限定で開催しました。この建物は燃え代設計による準耐火の木造で、木質内装の実現と竪穴区画の緩和に避難安全検証法ルートCを採用しています。構造的には縦横1200mm、厚さ300mmのCLTパネルを市松状に積み上げ、その中に鋼棒を貫き水平力に抵抗するポストテンションの独自の構造を採用していました。構造体の木が現しとなっており温かみのある空間が実現していました。

建物全景


参加者写真

2022年11月21日

Port Plus の見学会を開催しました

当協会主催で9月30日(金)に日本初の11階建ての高層準木造耐火建築物であるPort Plusの見学会を開催しました。参加者は30名程度で新型コロナの関係で2回に分けて時間をずらして開催しました。当日は設計・施工者である大林組のご案内で、概要説明、施設内見学、質疑応答をさせていただきました。この建物では高層準木造という新棚テーマに挑戦し、防耐火と意匠、構造、設備などの技術が巧みに組み合わされ、見ごたえのある施設となっていました。耐火的には、日本初となる3時間耐火を含む木質構造部材を用いルートAで設計され、木質内装をふんだんに使った内装の実現や吹き抜け部の防火区画免除に関しては避難安全検証ルートCを採用していました。

建物全景

第2班参加者写真 

2022年09月06日

高齢者福祉施設WGによる防火研修会を開催しました

当協会では、8月19日(金)に防火研修会『小規模な高齢者福祉施設の火災安全のための方法論』をオンラインにより開催しました。参加者は56名でした。
防火技術者協会ではワーキンググループ活動として高齢者福祉施設特有の課題を明らかにするとともに防火・避難安全の実現のために施設関係者への啓発活動を行っております。
一方、2014 年度から日本建築学会でも高齢者福祉施設の防火安全への取組活動が始まり、2016 年度からは上記ワーキンググループのメンバーが中心となって「小規模な社会福祉施設の避難安全性能向上小委員会」が設置され、実用的な設計手引きの検討が行われてきました。
そこで、日本防火技術者協会の会員の皆様及び関係者の皆様に、小規模な高齢者福祉施設の防火・避難安全への理解を深めるために、この手引書をベースにした防火研修会を開催しました。

2022年08月20日

第2回アジア・オセアニア支部WEB会議開催

7月28日にSFPEのアジア・オセアニア地区の支部の代表によるWEB会議が開かれました。これは3月1日に開催された第1回会議に引き続き開催されたものです。
数年前まで、アジア・オセアニア支部の代表が年に1回程度いずれかの支部の国に集まり、交流会を開催してきましたが、活動の停滞や、新型コロナの感染の影響などにより中断していました。そのような中で、日本支部がSFPEの本部とも連携して、活動の再開に向けて準備した結果として、これら二つのWEB会議が開かれることになりました。
今回の会議でこのWEB会議を次のような方法で継続していくことが決まりました。
・香港、台湾、マカオ、オーストラリア、日本の代表+本部の担当者が会議の運営組織を作り、今後の運営を行う。
・会議は、各支部からの防火にかかわる現状報告や各支部の防火にかかわる特別な話題
(大規模火災事例、防火関連法規の改正、各支部のワーキンググルーブの活動など)を中心に半年程度の間隔で開催する。
このような会議を重ねたうえで、また支部の代表が対面で集える機会が来ることを期待しています。

2022年07月20日

防火研修会 奈良市内で見学会を開催しました

7月1日(金)に竣工建物の見学会を催しました。参加者は30名でした。
日本防火技術者協会としては、2020年2月に開催した“定期総会+防火研修会”以来久々の対面での研修会です。

見学建物の概要
建物名称  みらい価値共創センタ-“コトクリエ”
場  所  奈良市
開  所  2021年10月
基本設計  小堀哲夫建築設計事務所
設計・施工 大和ハウス工業、フジタ

同施設は全館避難安全検証の大臣認定を取得した建物です。防災設計業務は元日本防火技術者協会理事の故山田茂氏(フジタ)よるものです。
研修会においては、コトクリエガイドツア-による施設見学と、その後に建物の概要と革新的な環境技術及び防災設計の内容についての説明が行われました。

2022年04月06日

SFPE性能基準と性能設計に関する国際会議(オンライン)報告

SFPEの性能設計に関する国際会議が3月23日から25日にオンラインで開催されました。オンラインという参加の容易さから、参加者は200名を上回りました。プレゼンはすべて事前録画で、質疑はチャット形式という形ではありましたが、各国の性能設計の状況を理解するには良い機会であったと思います。発表のテーマは、各国の性能設計の歴史的評価とこれからの展望、性能設計のツールやモデリング、CLTや積層材による大規模木造、環境問題と防火設計など今日的なものが多く取り上げられていました。
日本からは、会員有志が歴史的な建造物の木構造による増改築がテーマのケーススタディに参加しました。日本で最近法改正された規模、立地、用途をベースとした耐火性能に関する考え方や、中規模木造に関する性能設計法などを取り入れた案を提示しました。ほかの参加5か国に対して設計としての完成度が高い提案でした。この内容は後日防火研修会などでご紹介します。
次回は今年の本来の開催予定地であったコペンハーゲンで2024年に開催されます。

2022年02月17日

2022年の総会が2月4日にオンラインで開催されました

日本防火技術者協会2022年の総会が、30名弱の参加により、2月4日にオンラインで開催されました。委任状を含んだ参加者数は過半を超え、総会は成立しました。
冒頭に理事長からの挨拶があり、昨年、日本火災学会から協会の活動を「今日的な防火上の課題解決に向けた一連の社会貢献活動」として評価いただき、令和3年度日本火災学会業績賞を受賞したことの報告がありました。また、コロナ下で対面での活動に制約がある中、
昨年はオンラインの防火研修会を定期的に開催し、以前にない多くの参加者があったこと、
引き続き今年も積極的に行っていく方針が示されました。またSFPEの日本支部として国際交流や、国際シンポジウムに積極的に参加していくとのことです。
 総会議案の2021年度の活動方針と決算、2022年度の活動予定と予算について説明、審議頂き、いずれの議案も可決されました。コロナ下でもあり、デジタルトランスフォーメーションが積極的に推進される社会を迎え、ホームページからの発信などを積極的に進め、必要な額を予算配分していくという方針が理事長から示されました。
 総会の最後には、昨年、JAFPE防火技術者の認定を受けた清家萌さんへの認定証の授与式を行いました。
 総会に引き続き、火災学会からの受賞の際にも大きな評価をいただいたワーキンググループ活動の紹介を行いました。高齢者福祉施設の火災安全、カプセルホテルの火災安全、エレベーター利用避難、防火技術者のあり方の4つのワーキンググループの活動について報告し、ご意見を頂きました。